
空木(ウツギ)の花は 山 川の岸 崖を
覆い尽くすように咲いている。
見事だ。
梅雨の湿った空気に その花の香りが移り
「小屋」のドアを開けるのが 楽しみになる。
淡い紫の小さな花を持つ
小紫陽花(コアジサイ)の香り。
歩いていても すぐに「コアジサイだ!」
と分かるほど 濃密な香りを放つ。
窓を開けて車を運転していると
空木と小紫陽花の混ざった香りが 飛び込んで来る。
濃い緑の山のくねくね道を いい香りを感じながら
運転をするのは 贅沢な事だ。
買物で「下」に行った帰り道。
山間部とは違い 高い空 広い空間に
殆どの田んぼに稲の苗が植えら 空が映っている。
遠く田んぼの間の県道に 小さく車が数台走っている
音のない世界に なぜか私は幸せな気分になった。