茨の赤い実

 

茨(いばら)は野薔薇の事だ。

その茨の 若い柔らかな葉っぱにつく

アリマキが今年は本当に少なかった。

そのせいか 初夏に小さな淡いピンクや

白い花が 沢山咲いた。

 

その花が散り 秋になり

今は 小屋のそばに赤い実をつけている。

 

山の中の赤い実も 街の街路樹の赤い実も

気がつけば 私は上を向き 赤い実を愛でている。

 

この赤い実を 鳥が食べてしまわなければ

枝をハサミで切り 紐で束ね

枯れた花のコレクションに加えよう。

 

冬の雪の日

花もない日々に 壁にこの赤い実を吊るし

長い冬を共に過ごしたい。