季節外れのホオズキ

何年も前に

お寺のそばの銀杏の木の枝を

バッサリと切り

その枝を小さな丘のように 積んである場所。

 

そんな枯れた細い枝の間から

細い茎のホオズキが 何本も

ひょろりと顔を出していた。

 

青い空の下 明るい陽の光

オレンジ色のホオズキ

静かに下を向いている。

 

群れているホオズキから

数本を手折り持ち帰る。

 

砂色の花器に挿す。

オレンジ色の実と 黄色の葉。

窓から差し込む 薄日を受けて

そこだけが明るい。