赤いすもも

 

深夜に 雨が大きな音をたてて降った。

朝 川の水は茶色に濁っていたが

水嵩はいつもと同じ。

 

久しぶりの雨に

乾いた土や 山の草木が

グビグビと飲み干したのだろう。

 

南風で吹き荒れた木の枝は

夕方には ふわりと揺れる。

 

暑かった昨日が

遠い日の様に感じる 今日の寒さ。

 

テーブルの上には 色づきを待つすもも。

白の器に入れた。