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私を立ち止まらせた
微かな青い香りは
足元の クローバーの花だ。
余りにも地味で
当たり前のように
その上を踏んだり 自転車が走ったりと
誰も気にも留めていない。
花に近づき 香りを嗅ぐと
おお あれだ
クローバーの蜂蜜の香り。
まるで
蜜を集める蜜蜂のように
私はその場にしゃがみ
白い質素な花を覗き込む。
アイボリー色の花 緑の葉の
飾り気のない姿。
立ち上がり 周りを見渡すと
時は初夏。
萌える緑の中で
草はらに埋もれるように
質素なシロツメグサは咲いている。