私を呼び止めた 一本の地味な花

 

小雨の時に 傘をさし

ぶらりと歩いている時。

たった一本の地味な花が

私を呼び止めた。

 

道の脇に

雨をまとって重そうに

下を向いていた 白い花。

見方によれば 薄い紫。

 

降り続ける雨に

茎も折れそうなのに

そうでもない。

 

下を向いているからと言って

物憂げでもない。

 

地味な色合いだが

控えめでもない。

 

歩いている私を 引き止める程の

強い魅力を持った花だ。

 

傘を片手に そっと近づき

カシャリっと撮った。