胃の腑に染み渡るスープ

 

数分毎に天気が変わる

と、言っても大げさではない。

そんな日だった。

 

明るい陽の光の中を

シャワーの様に降る雨。

私は虹がどこかに出ていないかと

表に出て空を見上げた。

 

夕方には

霙が北風に吹かれて

斜めに降っていた。

 

体に温かい英気を注ぎたい。

 

九条葱 人参 青梗菜 生姜

干し椎茸 干し棗

そして 豚肉。

 

何でもいい。

家にある食材を切って鍋に入れ

熱湯を注ぎコトコトと炊く。

調味料はペルーの岩塩と胡椒だけ。

 

鍋の中で

食材がくったりとなると

出来上がり。

 

生姜と胡椒の軽い刺激

野菜と豚肉の深いこく

干しなつめの甘さ。

 

スプーンですくって飲む。

この熱いスープはまさに医食同源

 

胃の腑に染み渡った。