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92才のオチヨさんを
ちょっと車で家まで送ったら
山ウドやウコギ、蕪のぬか漬けを貰った。
山ウドの葉っぱは
軽く小麦粉をまぶし油炒め。
本来なら天ぷらという所だ。
山ウドの茎は皮を剥きさっと湯がいて
味噌、砂糖、酢、そして山椒の葉っぱを
すり鉢でゴリゴリ。
和える。
ウコギ。
これはまるでお茶の葉っぱの味と食感だ。
さっと湯がき、ざくざくと切り
醤油、砂糖と鰹節で和える。
ほんの少し前までの事。
春に出た山菜を干したり、ぬか漬けにしたり
塩漬けにしたり。
それを冬のお惣菜にする。
雪に埋もれた家の中で
癖の強い山菜を毎日食べるのは
仕方がないとはいえ味気ないものだっただろう。
山菜は小さな鉢にほんの少し。
それだからおいしい。
失敗作の出来の悪い山菜料理を
見せるのは大変気が引ける。
「どうぞ、一口」
と勧められないだけでも幸いだと思って頂きたい。