振り向いても何もいない

山の神様
山の神様

山のあちこちにある

山の神様のお社はとても小さい。

それは

まるで山に住む小人の家だ。

 

そして

あちこちにある

小さな石に赤いよだれ掛けをつけた

お地蔵さん。

 

「山の神さんが怒った」

「狐にだまされた」

「お地蔵さんが言う事をきいてくれた」

それが信じられたのはもう何十年も前の話だ。

 

でも私は

山に中に入ると木の陰、苔むした石の陰から

何かに見られている様な

霊の力を感じる。

怖さを感じふっと振り向いても

何もいない。

 

車を降りて

少しでいいから山に入ろう。

不思議な山の力を感じるはず。