![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/s979b638e9451d968/image/ifa043ea33eacdabd/version/1498404143/image.jpg)
「椿姫」の原題は La Traviata(堕落した女)。
日本語のタイトルの方が
やっぱり涙を誘う。
誰もが知っているオペラだ。
だからあらすじはあっさりと。
19世紀、パリ。
貴族のおぼっちゃま(アルフレード)と
高級娼婦(ヴィオレッタ)が夜会で出会う。
二人はパリの郊外で生活を始めるが
おぼっちゃまの父が、息子と別れてくれとやって来る。
アルフレードの将来の為に別れ
パリで元の生活に戻ったヴィオレッタ。
「裏切られた」とヴィオレッタを恨むアルフレード。
何年か経ち
結核を煩った余命幾ばくもないヴィオレッタ。
死の間際に駆けつけ詫びる
そしてヴィオレッタは幸せのうちに死んでいく。
おお、悲恋物語の王道だ。
これに一流オーケストラと
名歌手の歌と
舞台装置が加わると
上質なオペラに変わる。
![びわ湖ホール裏](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=490x10000:format=jpg/path/s979b638e9451d968/image/i4f179bc05f914ce7/version/1498404931/image.jpg)
第一幕が終わった時
隣のシートに座っていた
私と同年代の女性が言う。
「ガックリしました。
一つ下げて歌ってましたね。
年ですねぇ」
「年ですねぇ」
と言う程の歌手って
第一幕で歌ってた?
一つ下げて歌おうが
転けようがそんな事は
気にならない。
CDよりDVDよりテレビの映像より
やっぱりライブが一番だから。
結核で非業の死を遂げたヴィオレッタが
カーテンコールで
ピョンピョン跳ねて
手を振っている。
シチリア娘のやんちゃ娘。
びわ湖ホールを出ると
まだ明るい空の下
湖をゆっくりと
「ミシガン」が走っている。
「ああ、楽しかった」