一寸先は闇(2)

9月17日
9月17日

二度目の「一寸先は闇」という経験をした。

 

想像だにしなかった事が本当に起こるんだなあと、16日の18号台風の後に心底思った。

普通の雨ではなかった。バケツをひっくり返したようなと言われるような雨が長時間降り、普段は見えない川面が窓から見える様になり、どんどん,どんどん水かさが増えていった。

何かあった時の為にレインスーツを着て、デイパックに大事なものを詰め、夜遅くに不安な気持ちで寝た。

 

そして、朝。

アトリエと物置が建っている川沿いの崖が奥行き2m、巾50mに渡って崩落していた。

足が震えた。

区長さんに頼まれて、A4紙に村のあちこちの被害状況写真を配置して、説明文を付けた被害状況報告書を作り区長さんに渡した。

ここらの習慣として、被害状況はまず区長さんと通じて役所に報告するという事から始まる。

そんな事では何時工事が始まるのか分からない。何時また崖が崩れるかも分からないのに。すぐに、朽木支所にうちの被害の写真をメールに添付して送信した。

9月25日
9月25日

24日夕方5時半。大型土嚢が2段積まれた。大型ユンボが川に入り、川の中をユンボが動ける様に整地し、川砂利をユンボが袋に詰め、それをユンボが崖沿いに並べて行く。

昼ご飯の時以外は休む事なく,土嚢を作り,並べて。感謝している。

これで、本格的な護岸工事迄,どうぞ大雨が降りません様にと祈るばかりだ。

 

天候が変わってしまったのを誰もが言う。ゲリラ豪雨、ドカ雪、竜巻。

村の人は言う。「子供の頃の雪はサラサラしてた。今の雪は水をたっぷり含んで重い」

 

大変な事になってきている。地球温暖化だと分かっている。じゃあ、どうすればいいのか。地球温暖化を何とか阻止しようと実践している国や人達がいる。反面、経済優先で街が煙る程の化石燃料を燃やす国もある。

 

一つの国だけの行動ではどうしようもない大きな,重い、底なしの問題だと思う。そして、私はこの地球という星の未来を悲観的にしか考えられない。