夏の終わり、秋の始まり

グリーントマト
グリーントマト

毎日埋める生ゴミの土から、ヒョロヒョロと顔を出したトマトの苗達。夏の盛りの頃だ。そのままにしておいたら、どんどん背が伸び、枝を張り、小さな黄色の花を幾つも付けた。気がつけばミニトマト程の大きさの実があっちにもこっちにも。これ以上大きくなるのは無理だと思っていた。

そして今、茎も太く、枝もしっかり、ミニトマトだった実はこぶし大の大きさに成長した。いくら昼間の暑さは8月の様でも、時は9月半ば。少しも色がつかない。

葉にズボンがすれるだけでも、懐かしいトマトの青い匂いが拡がる。この匂いだけでも御馳走だ。パン粉をつけてフライにするか、机の上にしばらく置いて赤くなるのを待つか。

どちらにしても、うれしい生ゴミの贈り物だ。

今朝の収穫
今朝の収穫

村の奥さん達から頂いた野菜の苗達。

 

長唐辛子。10本植えた。世話もしないで放ったらかし。ごめんね。でも毎朝、毎朝、沢山の実を穫らせてくれる。

 

茄子。よその畑で花が咲き始めた頃、小さな4本の苗を植えた。村の人の言う「茄子は水を飲む」を守り、時々水はやっていた。よそで茄子の盛りは過ぎたが、うちの器量良しの茄子は自慢げに毎日2つ程の実を付ける。

 

オクラ。何ともかわいそうな石ころだらけの山土に植えた。中々大きくならず、葉もみすぼらしく、オクラの苗に申し訳ない事をしたと思った。しかし反面、「オクラの原産地はアフリカの荒れ地。多少の事ではへこたれない」という望みも持っていた。

よその畑で収穫期は終わりに近づいているのに、うちのがんばり屋は毎日かわいい花を咲かせ、柔らかい実をつける。

平良の稲穂
平良の稲穂

平良では稲刈りが始まった。雨の少ない今年の夏は稲が倒れず稲刈りがやり易いと農家の方は喜んでいる。もみは堅い目だが、いい米だそうだ。

たわわに実った稲を見ていつも思う。こんな小さな実を沢山集めて主食にする事を思いついた人間。偉いなあ。

 

おいしいお米を笑って食べられる日々。世相が少し右にハンドルを回しかけている近頃。どうか平和憲法を変える事なく、冷静に今の時代を見つめなければと思っている。


うちのムカゴで。ムカゴご飯
うちのムカゴで。ムカゴご飯