映画「ル・アーブルの靴みがき」から思う

「心をみがけば、奇跡はおこる」
「心をみがけば、奇跡はおこる」

私の大好きなアキ・カウリスマキの映画。

今まで見たカウリスマキの映画の中で、この映画は私にとって一番の作品になった。

 

フランスのノルマンディの港町、ル・アーブル。そこに住む靴磨きのマルセルとその妻、そして愛犬のライカ。

 

ある日、アフリカからの不法移民が乗ったコンテナ が港に漂着する。そこから逃亡した黒人の少年を、マルセル、隣人、最後には警視までもが、少年の母が住むロンドンへル・アーブル港から密かに船出させるの に成功。

 

そして死を宣告されたマルセルの妻の病気までもが完治すると言う、まさに「そんなのありえな〜い」奇跡のような話の映画である。

独島(ドクト、竹島)
独島(ドクト、竹島)

ソウル地下鉄駅「安国(アングッ)」。畳一畳位の大きさのガラスケースに「独島(竹島)」のジオラマが展示されている。

毎日、毎日、沢山の通勤客、学生達、旅行者がこのジオラマを見て通る。

 

これを見た時、危機感と言うものが日本とかなり違うなと思った。朝鮮半島は昔から大国からの危機感にさらされて来た。ゆえに軍隊を持ち、この島はうちの領土だと主張しなければならない。日本の尖閣諸島問題に関する日本人の反応とはかなりの温度差を感じる。

 

そして「ル・アーブルの靴みがき」。

そんなのありえない、奇跡だという様な事が国と国の外交で起こらないのだろうか?

「独島(竹島)は2つあるから、半分こにしましょう。島の回りでは仲良く漁をしましょう」という様な。

独島(竹島)だけではない。地球上の領土を巡っての諍い。それに奇跡は起こせないのだろうか?

 

「ル・アーブルの靴みがき」のポスターの右上にはこう書かれている。「心をみがけば、奇跡はおこる」。

映画の主人公マルセルは毎日靴を磨きながら、心までも磨いていたのだろう。


レモンケーキ
レモンケーキ