サムスン美術館Leeum in Seoul

Leeumの入口
Leeumの入口

地下鉄6号線「漢江鎮(ハンガンジン)」駅で降り、国際学校の前を過ぎ高級住宅地の坂道を登って行くと、右側にSUMSUNGグループの美術館Leeumがある。

3人の外国人の建築家がデザインし2004年にオープンした、充実した作品展示のドキドキする程魅力的な美術館だ。

韓国の古美術、現代美術、外国の現代美術の所蔵、それに企画展の展示と非常に水準の高い美術館である。

DO HO SUH展
DO HO SUH展

DO HO SUH(ソ ドホ)はソウルに生まれ、ニューヨーク、ロンドンで作品を作り、ベネチアビエンナーレにも招待された韓国を代表する今50代の男性作家だ。

そのソ ドホの企画展が開かれている。

 

広い空間に、中国の絹やポリエステルを使って縫われた水色の宮殿の門がぶら下がり、壁に緑の韓屋、中央に青のニューヨーク下町のアパートの階段と入口が設置してある。

緑の韓屋
緑の韓屋

内と外を隔てるべき「壁」。その「壁」の向こうが透けて見える。

青のニューヨークのアパート
青のニューヨークのアパート

ソ ドホの住むニューヨークのアパートの階段とドア。

それをソ ドホは薄いポリエステルの布で作った。実際に縫ったのは縫製の熟練スタッフだ。

まず、アイデアが頭に浮かび、ラフデザインを紙に描き、精密な寸法を書き込んだ図面を書き、色を考え・・・立ち止まりながらも楽しい作業の様子が頭に浮かぶ。

 

この他にも、精力的に作られ かつ、静かに自己のアイデンティティーを込めた作品が沢山展示されている。

古代美術棟の螺旋階段
古代美術棟の螺旋階段

韓国古美術の展示棟の階段は螺旋。壁は白に塗られ、手すりは木の木地をそのままに、韓国の両班の屋敷が思い浮かぶ。

 

古美術の展示も素晴らしいものだ。私が訪れた時には高句麗、百済、新羅はない。高麗、李朝の陶器、絵画等が、照明、展示も完璧にこの棟に収まっている。

 

現代美術もマークロスコ、ナムジュン パイク、リ ウファン・・・世界の美術界をリードした、又今リードしている作家達で溢れている。

 

こんな美術館なら何回でも足を運びたい。

ハイアットホテルを背に。Leeum屋外
ハイアットホテルを背に。Leeum屋外