must, have to, should・・・

ローズマリーの花
ローズマリーの花

山里に住んでいると言うと、畑で野菜を,田んぼで稲を作っている、四季とりどりの花を美しく栽培している、ハーブ園を持っているとか思われる。とんでもない。そんな事にはトンと興味がないのだ。しかし人はそうは思わない。よくハーブの苗や、売る程沢山のレタスやキャベツの苗、花の苗、球根を頂く。貰えば植えなくてはならない。生ゴミや苅った草を土に埋め、石灰や油かすを撒き、畝を作り、と、それは忙しい。本当に小さい畑なのに。キャベツは葉が巻く様になると虫が付く。それを朝昼夕ととらねばならない。モンシロチョウがふわふわ飛んでいるのを見る度、この青虫があの蝶々になるのかと思うと少し罪悪感を感じる。しかし、一日一日姿を変える野菜や花を見るとそれはそれで楽しい。この集落のどこの庭にも咲くダリアや百日草。うちにもちゃんと咲いている。それは決して「ピーターラビット」に出て来る様な花ではない。雪は降ると埋もれてしまうローズマリーとタイム。これも刈り採り束にして干さなくてはならない。

どれもこれも、こんな事本当はしたくないのに。


山に引っ越せば、空をゆく雲を眺め、風の音を聴き・・・と思っていたのに、それどころではない忙しさだ。そして夏、頭上に大河の様な天の川を見た時は、織り姫、彦星のロマンスどころか、恐怖さえ感じてしまった。

現実とはこんなものかも知れない。

タイム
タイム

「海」の角鉢に温野菜
「海」の角鉢に温野菜