冬の装い

雪囲い
雪囲い

寒波襲来の天気予報が出る頃になると、この集落でもあちこちで家の回りを丈夫な板で雪囲いをする。それは家により黄色のコンパネであったり、浪板トタンであったり、分厚い杉板であったりする。少し離れたお隣さんの雪囲いは、家に似つかわしく姿が美しい。昔程の大雪は少なくなったけれど、雪の山里に住む人達はこれで冬が来たと心準備をしているのかも知れない、

山も落葉樹は葉をすっかり落とし、山肌が姿を現し、枝々の間から空が見える。川の流れの音までもが澄んでいる。

そして、私達は何もしない。小さな小屋であると言うのもその理由の一つかも分からない。山の中に住んでいるのに、街に住んでいる時と同じ時間割で過し、生活は何も変わらない。遊びに来る友達は「人生観が変わった」等と言うが、街に住んでいる時も私達はこんなだったのだ。

違う事と言えば、あちこちから頂く大根や白菜の整理に、この時季はやたらと忙しいと言う事だけだ。

楢の林
楢の林

「花畑」の小鉢に三色おひたし
「花畑」の小鉢に三色おひたし