図書館まで30分

市内の図書館から
市内の図書館から

高島市朽木は人口約2,500人の小さな村である。Google mapで見ても山、山、山。只一面の緑の山が広がっている。こんな小さな村に立派な図書館があるのを知った時、私はびっくりした。「やまびこ館」という公共の建物に大きなホールと展示室とこの「朽木図書サロン」がある。東側の窓から安曇川と湖西の山の西側が見え、こんなにいい景色の図書館はそうないだろう。


この図書館に私は月に2回、車で往復一時間の道のりを行き、毎回予約してある雑誌や本を借りる。朽木にない本は県立図書館や市内の図書館から運ばれて来る。

少し前にずっと前から読みたいと思いながら読まずにいた本を頼んだ。朽木にはそれがなく、琵琶湖の反対側、湖東にある竜王町立図書館から取り寄せられた。私は感心した。この小さな文庫本が1人の読者の為に琵琶湖を渡り、山を越え届けられた。30年も前に出版された本なのに次の予約が入っているのにも驚いた。2,500人の村だが、市内で一番利用されている図書館だそうである。今日、図書館で会った知人も車で往復一時間かけて来ている。


雪の降る日や雨の日に小さな小屋の中でウトウトと居眠りしながら本を読む。こんな日に山の中で鹿や猿達は何をしているんだろうかとぼんやり思いながら。

図書カード
図書カード

秋の名残り
秋の名残り