山間の一本の生活道路

 

冬の雪の日。

まだ暗い朝から 除雪ブルドーザーは

大きな音と振動を響かせて

道路の雪を除いてくれる。

 

そして 春が来て 雪が溶け 

道路は穴ぼこだらけの姿を現す。

その上を車で走るのは

ガタガタ ガタガタとスキーのモーグル

 

今日

その穴ぼこを アスファルトで埋める車が来た。

沢山の小さい穴から 大きいのまで。

長い時間をかけて塞がれた。

 

灰色のアスファルト

新しい湯気の立つアスファルト

楽しい模様。

 

道路脇の草地から 伏流水が染み出したり

トンビの白い糞が模様をつけたり

蛇が長く横たわっていたり。

 

山間の 細長い一本の生活道路だが

人と自然の共有の場でもあるのだな

と 気付かされる時がある。