無骨な柵

5月11日
5月11日

 

雪で折れた柵を修理する。

折れたり 抜け落ちたりしたままの柵は

どこからみても 廃屋のようで侘しいものだ。

雪が溶けた時から 気になっていた。

 

夫が手頃な杉の丸太の先を チェーンソーで鉛筆の様に削る。

以前の木で使えるものは使う。

重い鉄のバール 大きな木の槌 鉄の番線と釘。

川向こうの 猿の群れの声を聞きながら

作業は半日で終わる。

 

柵の周りにまとわりついた

アケビ(通草)とスイカズラ(忍冬)の蔓を 心ならずも切り取り

伸びた草を抜き 3本のマムシ草は残す。

 

出来上がりを 道路から眺める。

風化した横板が周りの景色に溶け込み

無骨な いかにもうちの柵だ。