氷柱(ツララ)

7日 朝
7日 朝

 

朝 窓から見えたのは 

木の枝にまで降り積もった

輝く白の雪だった。

 

小屋の前を走る車の音が聞こえないのは

一面の雪に吸い取られるから。

 

そして

屋根から連なって並ぶ氷柱。

キラキラと朝陽に輝く。

これを見て 

「グラスに入れて ウィスキーを注げば

どんなに美味しいだろう」

と思うのは私だけではないはずだ。

 

隣の集落に住む 粋な知人。

友達がやって来た時

得意になって氷柱を割り

ウィスキーのオンザロックをサービスした。

「旨い!」と二人で感動して

天然氷を楽しんだ。

 

朝 水になった氷を見て

その汚さに驚愕した。

茅葺屋根から滴り落ちた雪の氷柱。

朽ちた茅や見えない程の虫でも

入っていたのだろう。

 

天然のものとは そんな物だと思う。