紙を一枚一枚めくる楽しさ

 

紙を束ねて一つにし 装丁をし

その中に 大きな世界が広がっている。

本の姿は美しい。

 

黒い活字が紙の上に連なり

それが意味と思いを読む者に伝える。

 

やって来た友達が

6冊の本を残して帰った。

ご飯をパクパクと食べる様に

本を貪欲に読む人だ。

 

誰かの選んだ本は

思いもかけない出会いがある。

興味を持たなかった本だが読み始めると

面白くてどんどん進む時がある。

 

友達が私に貸してくれた本。

 アイヌ樺太、北海道が舞台の壮大な話

 ベトナムの帰還兵が語る「本当の戦争」

 ロシア、世界での日本の立ち位置などを語るエッセイ

 花の木の里に住む人達の懐かしい時代

 寸又峡に立て篭もった金嬉老のノンフィクション

 芥川龍之介から ロバート・デニーロまで

   何十人ものタバコ飲みへの讃歌

 

図書館で借りた本を終えたら

これらの本を読もう。

 

紙を一枚一枚めくる楽しさ。

未知の世界に踏み出す高揚感。

どんな世界が私の前に広がるのか。

 

私が長田弘を好きになったのも

この友達が貸してくれた

アメリカの心の歌」を読んだからだ。