鉢の中のビオラ達

 

モノクロの冬の日々で

色のある植物は

ドアのそばのビオラだけだ。

 

ドアを出入りするたび 覗き込む。

そんな私を

ビオラはどう思うのか。

 

雪を被ったり

寒さに打たれたり。

 

暗い冬の一画に

ポッと明かりが灯った

鉢の中の花達。

 

「いつも見ているよ

私の心の中がビオラ色になる程に」

私は花達に そう伝えた。