白のペンキ塗り

 

川の色が鉛色なのは

きっと 空の色を映しているからだろう。

暗く 寂しい川べりを

ぶらぶらと歩いているのは

物好きな私だけだ。

 

さて

今日も私は

白のペンキを塗った。

仕事場の汚れた壁。

ローラーや刷毛でスースーと撫でると

黒く汚れた壁が 明るく変わる。

 

脚立に乗って 天井 壁の上部

しゃがんで 壁の下部。

マスキングテープを貼った 窓の枠。

 

天気の悪い中でする作業は

荷物を動かしては ペンキを塗り

又 荷物を動かしては こちらを塗り。

ぎっくり腰に要注意。

 

白く 明るく変わっていく空間。

それが 完成に近づいていく昂揚感。

物を作り上げる作業は

ペンキを塗る事でさえも 充実感を覚える。