道路ぎわの薪

 

小屋の道路ぎわの壁に

いつも

薪を積んでいる。

もう 10年以上。

 

まだ

薪小屋のなかった時

庇の下に積んでいった薪。

 

薪小屋の出来た今も

道路ぎわのその景色は

その時の名残だ。

 

雨や風にさらされて。

でも

一度乾いた薪はよく燃える。

 

今が盛りと

咲く花の後ろで

冬を待つ薪。

 

この薪を見た

普段 付き合いのない人から

「木が倒れてるけど 取りに来る?」

と 声がかかったりもする。

 

すました顔して

道路を行く車や人を見ている薪。

ちゃんと

営業までしているんだから。

大したものだ。