フランス娘 アシュレッド

夕方4時40分
夕方4時40分

 

台風21号の三日程前に

チャックの畑のボランティアで

フランスのリールという

ベルギーとの国境沿いの街からやって来た

21才のフランス娘、アシュレッド。

 

大人も震え上がった21号台風にも

怖くなかったと強がった。

 

そのフランス娘が

今日ここを離れた。

 

小さな花束を持って

夕方うちのドアの前に立つ。

「ありがとう」と花を受け取っても

帰る様子もない。

 

そんな事で四回夕食を一緒に食べた。

どんなものでも

おいしい、おいしいと食べる。

 

京都から東京までバスで。

そして

上野のユースホステルに泊まり

成田からフランスへ。

 

ボランティア達のファミリーネームも

住所も知らない。

若い彼らの人生の途中

山の村での思い出の一つになれば

それで楽しい。