野菜に埋もれて

今、私は野菜に埋もれている。

と、言うのは大げさだが

感じとしてはそんな風だ。

 

トミコさんは畑が荒れるのが嫌だ。

だから野菜を作ると言う。

畑に並んだレタスや小松菜を

さっさと引き抜き

鎌で根っこを手早く切り取る。

そして

二人家族の我が家には

多すぎる程の野菜を袋に入れてくれる。

 

92才のオチヨさん。

家族とは別に自分の畑を持っている。

大きな畑だ。

そこで採れたレタスやウグイのなれ鮨

そしてカブラの古漬けを

ニコニコと渡してくれた。

親戚が送ってくれた二箱のトマト。

仇の様に毎日食べているトマトもあげると言う。

「じゃあ、2、3個」と私。

「1個しかやらんぞ」と言われた。

 

チャックが実に残念そうにカブラを持って現れた。

猿に食べられて沢山収穫が出来なかったのだ。

赤いラディッシュ、小カブラは厚く切り

フライパンで焦げ目をつけた。

真空パックにされた土佐の生鰹節と一緒に

マヨネーズと醤油で合えた。

そして

チリペッパーをパラパラと振って食べた。