山桜

午前9時

 

雨の朝

慌ただしく車を出し

細い山道を

くねくねと下る。

 

山桜の淡いピンク

若緑の樹々

赤い芽吹きの葉っぱは

すぐに緑に変わるだろう。

 

朝もやが

山肌を登って行く。

 

急ぎの私も

思わず車を止める。

 

「ほら見てよ、

 たった一週間程のこの姿」

 

誰彼に自慢して回りたい。