針畑の鍬、韓国の鍬

針畑の鍬
針畑の鍬

2週間程前、平良の方から草取り用の鍬を頂いた。この鍬は根元に刃を差し込み、根こそぎ草を抜き取る様に出来ている。朽木の農家には2、3本は常備されている。福井県小浜の鍛冶屋さんの手作り鍬である。何時も「あれは便利そうだなあ」と思っていたので有難く頂戴した。

 

一週間程前に再度ソウルを訪れた。まさか前回のソウル旅行から半年後に行く事になろうとは。本人も思ってもみなかった。外国と言っても北海道より近い。福岡に行く様な気持ちで出かけた。

民俗村の鍛冶屋
民俗村の鍛冶屋
韓国の鍬
韓国の鍬

ソウル郊外に民俗村なるものがある。韓国時代劇好きの私には魅力的な場所だ。地下鉄、鉄道、バスを乗り継ぎ訪れた。

実際にここで鍛冶屋は鉄製品を作り、陶窯は生活雑器、家具屋は家具を、籠屋は蔓で籠を作っている。それも皆朝鮮王朝の衣装を着て働いている。アメリカのマサチューセッツのどこかでも、これと同じ様な所がある。行ってないので場所の名前は思い出せない。

ここの鍛冶屋でふと目にとまったのが手作りの鍬。岡山のいとこの使っていたのと本当に良く似ている。鎚の跡が残り、ラフに曲げられたその鍬は「一生懸命草を刈りますよ」と言っている。感動的は程安いその鍬を、鍛冶屋さんは丁寧に新聞紙で包んでくれた。

ソウルから帰って来て、その2つの鍬を並べしげしげと観察する。

細くて繊細な針畑の草取り鍬。無骨でずっしりとした韓国の草取り鍬。何回も手に取ったり、細部を見たり。

 

2つの鍬はそれぞれの国民性を形にした様にも見える。


アワビ粥
アワビ粥