ソウルの旅(2)

地下鉄「東大入口(トンデイック)」
地下鉄「東大入口(トンデイック)」

ソウル、2日目。

到着日の昨日と違い今日は丸一日使える。バスだと街の景色が見えるのだが、ガイドブックには地下鉄の地図しかついていない。しかし地下鉄の地図を見ると路線が非常に分かりやすい。よし、地下鉄で移動だ!と決める。

 

ホテルの坂をタラタラっと降りた所に地下鉄の入口があるはずなんだが・・・分からない。フッと視線を感じて振り向くと、出前の箱の様なものを乗せたバイクに腰掛けてる40代位の男性が、じっとこちらを見ている。駆け寄って聞く。「東大入口の地下鉄の駅はどこですか?」何てブロークンな韓国語なんだろうと思いながら。

 

ソウルの地下鉄は「エコ」だ。切符はプラスチックのカードで買う時に50円位をデポジットする。改札口を出るとすぐ側に返金機があり、そのカードを入れると「故障してるのかな?」と思う位の反応の鈍さでチャリーンと500ウォンが返金される。大きな駅だと返金機の前に行列が出来る。誰も文句は言わない。

北村韓屋村(ブッチョンハノクマウル)
北村韓屋村(ブッチョンハノクマウル)

「安国(アングック)」下車。

ソウルの北に位置する「北村(ブッチョン)」は坂の街だ。ここに宮に使えた両班(ヤンバン)達の屋敷が残され、今も住居として機能している。急な坂道を登りながら右を見たり、左を見たり。有名な観光地によくある、時が止まった様な感じがしないのは、現実にここで生活がされているからだろう。

若い日本人観光客が韓屋の前でVサインをしてカメラにポーズをとっている。そこに大根や黄色い瓜を積んだ小型のトラックが割って通る。私は屋根の間に広がるソウル市街の高層建築を見ている。

背高帽をかぶり、薄手の韓服の裾をヒラヒラさせながら両班が通り過ぎたとしても、何の不思議もない空間だ。

ソウルでは普通?
ソウルでは普通?

北村韓屋村は坂道の上に道幅が狭い。車のない時代に出来た街だから、その当時はこれで十分だったのだろう。そんな道路にどうやって駐車したのか?、車を動かす時はどうするのか?。その現場を見てみたい。そして残された狭い隙間を、荷物を山と積んだバイクがビュンビュンスピードを出し走り去る。

回りを海に囲まれた島国のオットリ日本人は、只々呆気にとられるばかりだ。