ソウルの旅 2011.5.26〜29(1)

ハングル!、ハングル!、ハングル!!
ハングル!、ハングル!、ハングル!!

いくら本や雑誌、ドラマや映画で韓国の街が近くなったとは言え、行ってみないと分からないものだ。

右を見ても、左を向いても、上も下も、これ程ハングル文字が街中に溢れているとは思いもしなかった。

ハングル文字だけではない。車も街に溢れ、狭い道、広い道にかかわらず猛スピードで走り、少しでももたもたしていると後ろからクラクションが鳴る。人も信号が青だからといって安心して横断歩道を渡ってはいけない。大渋滞の道の真ん中で、大きなバスでさえもターンをし反対車線に移動する。ソウルの車はおかまいなしだ。

そんな無法状態の活き活きと動いているかの様なソウルの街の、まずは東大門(トンデムン)を、前後左右、車にヒヤヒヤしながら歩いた。

東大門の中心から15分程歩くと「中部市場(チュンブシジャン)」に行ける。日本では余り見られなくなった非常にネイティブな感じの店がズラッと並んでいる。日本人観光客もよく訪れるんだろう。日本語で話しかけられる。でも、どうして日本人と分かるの?

写真でも見た事がある韓国唐辛子の店。濃紅色の唐辛子を挽いて売っている。この市場の中にも何軒もあるが、前を通るだけで刺激臭がする。韓国の人にはなじみの懐かしい匂いなんだろう。

これ程沢山のだしじゃこを、韓国の人はどのようにして食べるんだろう。ちりめんじゃこの様な小さなものから、イリコと私達が呼ぶ大きさ、それよりもっと大きなものまで。ただ、だしとして使うのか、それとも何かの料理の具材として使うのか?これを知るには韓国語が話せないと。私はハングル文字の読み書きは出来ても、話す事は出来ない。

だしじゃこ屋の店も市場の中に数えきれない程ある。

海老、イカ、タコ、タラ、名前の知らない魚色々、なつめ、リンゴ、パイナップル。全部乾物である。

この様な店も市場の中に何軒もある。何軒もある店の中からこの店に立ち寄り乾燥海老を3袋買ったのは、店先で大きな声で「いらんかー、いらんかー」と叫んでいるお兄ちゃんが、まるでこの店の看板の様に見えたからだ。あれも食べろ、これも食べろと味見をさせる。おいしい!・・・・買わないわけにはいかないなあ。「東海(トンへ)産?」と聞くと「違う」と言う。「黄海(ファンヘ)産?」「違う、チェジュとファンヘの間のなんとかかんとか」。帰ってから写真を見るとちゃんと産地の札が置いてあった。名刺をくれた。私が名前を読むと非常に喜んで握手をしにきた。フレンドリーだ。でも、負けてはくれなかった。

モヤシを含め、5種類の具が入ったチジミを焼いているこの女性はとてももの静かで、おっとりと、やさしくとても感じのいい人だった。

5種類の具が入ったこのチジミは、あらかじめ焼いて積んである。注文すると、それをもう一度たっぷりの油で、焼くと言うより揚げなおしてくれる。焼いてもらっている間にタマネギのぴりっとした酢醤油漬けが出て来る。酢醤油につけて食べた熱々のチジミ(マシッソヨ〜)、タマネギの漬け物、冷たいペットボトルの水、そして「お上品」な店主。全部合わせて約300円。