木イチゴが実をつけるのは夏や秋だけではない。
冬の初めに 崖に赤い実の蔓を這わせ
雪が降ると その下でじっと春を待ち
雪解けで 瑞々しい実を現す冬イチゴ。
初めて出会った頃
動物達と競争するように採り
少しずつ冷凍庫で保存して
ジャムを作ったりもした。
他の木苺も同じだ。
今はもうしない。
余りにも身近にあり過ぎてしまった。
でも その可愛さと
自然の中で実をつけるその素朴さに
心動かされるのは変わりない。
今日
暮れに降った雪が溶けた崖に
私の目に止まった 艶やかな赤い実。
春まで 後数ヶ月
又 雪の中で巣籠もりする冬イチゴ。