広大な景色を前にして
その景色が夕焼けに染まった時とか
心打たれた映画を観 映画館を出て
その感動を誰かに話したい時とか
そんな時は誰にでもあるだろう。
そして そばに誰もいないを悔しく思う。
今日の秋の空は まさしくそんな時だった。
「ほらほら あの雲を見て!」と誰かに言いたい。
真綿を薄く伸ばしたような雲が
頭上に広がり 気持ちよさそうに
少しずつ形を変えて行く。
夕焼け空の羊雲。
淡いパステルカラーのグラデーション。
見ている間に形を変える雲の姿を
早く撮らねばと ズボンのポケットからスマホを出し
電線が入り込まないように 2枚撮った。
近い未来に 月や火星に住む時が来るとしても
「地球ほど美しい星は まあないよね」
と これも誰かと話したい事だ。