馬の言葉

 

眠っているのか?

瞑想にふけっているのか?

それとも

「ふん!」と怒っているのか?

 

掌に乗るほどの 小さな陶の鈴。

長い首を持って振ると

カランコロンと軽い音。

 

「ああ この音色が

この馬の言葉なのだ」

と 気づくのに時間はかからない。

 

ある時は

草原を走り抜けた時の話。

又 ある時は

ポール・リビアとの

真夜中の騎行。

 

色々な勇姿を話し出すと 止まらない。

 

雨の日 晴れの日。

その度に 違う話をしてくれる。