人生の40年間 必ず犬 猫がいた

 

私の人生の中の40年間

必ず 犬 猫がいた。

 

最初の犬は

新聞の「犬貰って下さい」の広告だった。

まだ バナナが高い果物であった頃

バナナ一房を持って貰いに行った。

飼い主は 別れを惜しんでいるのに

子犬はトコトコと私について来た。

1ヶ月後 父が元飼い主さんに

「元気にしてますよ」と電話した。

あの日から 19年生きた。

名前はコロ。

 

深夜に 玄関の前で

クンクンと鳴いていた子犬。

ドアを開けたら入ってきた。

その夜から19年。

最初は居候であったが

すぐに居場所を見つけた。

名前はロコ。

 

雨の日 近くの公園で目が合った捨て猫

遊具のトラックタイヤの中で鳴いていた。

雨に濡れた毛は パンクシンガー風。

後ろ足が折れた身体障害猫だった。

手のひらに載せて 連れて帰り

途中から糖尿病の

インシュリン注射をしながら

10年生きた。

名前はニャーちゃん。

 

軒下貸して 母屋取られる。

そんな「パラサイト」猫一家 犬一家もいた。

全部の犬猫の不妊手術に

協力して下さった獣医さん。

若くないと出来ない「お世話」だった。

今でも 長生きした彼らの名前と顔は忘れない。

 

仕事場のドアを開けた壁に

コロ、ロコ、ニャーちゃんの写真。

壁と一体化している。