柔らかで生き生きとした苔

 

私の住んでいる集落では

表玄関のそばに

必ず日本庭園がある。

若狭式庭園とかで 由緒あるものだそうだ。

 

雪に痛めつけられてはいるが 大きな松。

桜 ツツジ 馬酔木 百日紅等が

これも 又 雪に痛めつけられている。

 

その痛々しい姿の木々を

労わるかの様に 

庭一面を覆う

柔らかで 生き生きとした苔が

木の根を優しく包んでいる。

 

ある家は

緑の苔から

淡いピンクの笹百合が

何本もすくっと立つ。

その美しさは 言葉では語れない。

 

手を置くと

フワフワ フワフワ。

 

顔を近づけて見よう。

小さな一つづつが

皆んな こっちを見ている。

 

「カシャリっ」と 一枚撮った。