すだちのお裾分け

 

知人の庭には

すだちの木がある。

 

そこで採れたと6個の実を持って来た。

三人で分けて2個づつの小さな実。

 

深い緑の固い実は

いかにも倭国の、大和の

日本の風土に育った姿だ。

 

ここで秋刀魚の登場と願いたい。

じゅうじゅうと音をたて

煙と滴り落ちる油とよく焦げた香りに

二つに切ったすだち果汁を強く絞りかける。

大根おろしの力を借りずとも

「僕だけで充分ですよ」と

言うのか 言わないのか。

 

薄切りの豚肉をフライパンで焼き

少しの醤油とたっぷりのすだち果汁。

炊きたてご飯に載せて食べる

と いうのもどうかな?