JR小浜駅前の商店街の
ウィークデイの昼下がり。
シャッターの下りた店もある
歩いている人もいない。
ひっそりとした通りなのに
骨董屋がやけに多い。
じりじりと照りつける太陽
履いている靴までも重く感じる。
「どこでもいい。ちょっと一服だ」
と、ドアを押して入ったカフェ。
ここが当りだった。
古い洋館の内部は
天井の高い 広々とした
木の机や椅子が置かれた
懐かしい空間だった。
「おぉ・・・」
見やすく並べられた骨董の器。
染め付け 印判 古九谷
小浜塗の箸 漆の椀 ガラスの鉢・・・
水滴に覆われた大きなグラス。
すだちジュースに氷が浮かぶ。
汗も引き 足の疲れもとれた。
さてさて
海の街から山の村へ
南に向かって
車を走らせ帰ろう。