モチノキの薪


「薪用の木がありますよ」

という電話が来る。

 

夫は

チェーンソーを軽トラに積んで

いそいそと出かける。

 

今日貰ったのはモチノキ。

中が空洞になりかけている。

だから伐ってしまったのだと。

 

そんなの気にしない、気にしない。

 

2年後の寒い冬の日。

小屋の中の質素なストーブで

モチノキはめらめらと燃え

私達を温めたり

鍋でスープが煮えていたり。

 

薪の木が

私に2年後を夢見させる。